現在行われているFX取引は、FX業者と顧客が1対1で取引する店頭取引が主流です。この取引方法では、業者が提示する為替レートをみて注文を出します。具体的には、業者側から売レート(ASK)と買レート(BID)の2つが同時に提示されています。ここで売レートが買レートより必ず高いレートになっています。
顧客側(注文を出す側)は、高い方の売レートで買注文を出し、安い方の買レートで売注文を出すように定められています。このような売レートと買レートの違いのことを(為替)スプレッドといいます。このスプレッドは、業者側に常に有利で、逆にいいますと顧客側には不利になっています。ただ、これは業者側の取引手数料と捉えても良いでしょう。
FXの場合、このスプレッドは、銀行などのそれと違って一般に狭い(差が小さい)ですから、顧客側に不利だといっても収益機会は十分にあります。その証拠としては、短い時間内にたくさんの取引をするスキャルピングなどを行なっている人が多いことからも知れます。もうひとつFXに特有なものにスワップポイントがあります。これは、取引する2つの通貨ペアの金利差を調整するためにあります。
例えば、通貨を買うということは、ポジションを建てている間、その通貨で運用するということですから、毎日金利分の収入を受け取れます。一方で、通貨を売るということは、その通貨を借りてきて売るわけですから、借りている利息分の金利を毎日支払います。このため、2つの通貨に金利差がありますと、金利の高い通貨を買っている人は金利分を受け取れ、逆の場合には支払うことになります。この金利分のことをスワップポイントといいます。
なお、業者によっては、受け取りと支払いのスワップポイントに差(スプレッド)をつけている場合もあります。
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